チューリップ賞 /ジョワドヴィーヴルひと追いごとに良化

衝撃の阪神JF制覇から約2か月半-。最強女王ジョワドヴィーヴルが春の始動戦を迎える。前走後は滋賀県ノーザンファームしがらきに放牧に出され、1月18日に帰厩。22日の1週前追い切りは栗東CWで併せ馬。6F83秒6-13秒0(一杯)をマーク。遅れたが動きはひと追いごとに良化。25日も馬なりで3頭併せを行い、調整は順調だ。

 松田博師は「いい負荷をかけられた。相手が動く馬だし、跳びの大きいこの馬には厳しかったんだろう。順調なのが何より」とまったく気にしていない。「やっても体が減らなくなった。見られる体になったからな。トモなんか、前とは違う」。姉ブエナビスタを30キロほどコンパクトにした馬体だが、変化した点を強調した。無敗のGI制覇は姉も果たせなかった偉業。名牝の背中を追い、3冠を狙う新たな伝説が幕を開ける。

 4角14番手から豪快に差し切り、未勝利戦を勝ち上がったスピークソフトリー。粗削りながら潜在能力の高さがうかがえる内容だった。千田師は「前走はいいメンバーだったけど、勝ってくれた。追い切りで徐々に反応が良くなっていたからね」と愛馬の成長ぶりに目を細める。

 1週前追い切りでは、栗東坂路で4F61秒6-14秒2(馬なり)をマーク。中2週でも動きに硬さはなく、前走時の状態をキープしている。「レース後、少しダメージがあったし、中身はこれからという感じ。伸びしろはあるけど、完成するのは先だろう」とやや慎重な口ぶりだった。