川崎記念-スマートファルコン9連勝、ドバイWC挑戦へ/

交流重賞「第61回川崎記念・GI」(ダート2100m)は25日、川崎11Rに12頭で争われ、好発から注文通りハナに立った単勝1.1倍の1番人気スマートファルコン(JRA)が悠々と逃げ切り、一昨年のJBCクラシックから続く重賞9連勝を決めた。勝ちタイムは2分10秒7のレコード。4馬身差の2着は好位の内めを追走した5番人気のランフォルセ(JRA)、さらに4馬身差の3着には2番人気のフリオーソ(船橋)が入った。

 武豊は「この馬場だから(時計は)出るかと思ったけど、強かった。今年の初戦、絶対に落としたくはなかったからね」と安どの表情。「前回とは状態が違った。向正面でムキになるところがなかったので、ちょっとゴーサインを出したけど、最後の3コーナーではいつもと同じだった」。昨年末の東京大賞典では鼻差の辛勝。年齢的な衰えをささやかれたが、王者は何も変わっていなかった。

 グレード制導入後の重賞9連勝(重賞以外の勝利を挟まない)は、オグリキャップタイキシャトルテイエムオペラオーを抜いて日本新記録。もう国内にとどまっている器ではない。小崎師は「やるだけのことはやった。レーティングはトランセンドより下だけど、選出されたら行きたい」と、直行でのドバイWC(3月31日・UAEメイダン)挑戦の意思を固めた。

 ファンからの「ドバイ」コールに、武豊も「実力は世界クラス。ぜひ行ってみたい」と呼応する。このあと放牧に出されるスマートファルコンは、WC日本馬連覇の夢を見ながら吉報を待つ。