混戦を制す!フェアリーS・トーセンベニザクラ

【競馬ニュース】


「第28回フェアリーSGIII」(芝1600m)は9日、中山11Rに16頭で争われ、中団を追走した3番人気のトーセンベニザクラが直線で力強く伸び、ゴール寸前で差し切った。勝ちタイムは1分35秒5。首差の2着は先行した14番人気のマイネエポナ、さらに鼻差の3着には最内を突いて伸びた5番人気のダイワミストレスが入った。なお、1番人気のオメガハートランドは4着に敗れた。

初春の中山に可憐(かれん)な花が咲いた。単勝1けた台が6頭という混戦を制した。「ペースが遅かったので“何とか(前が)あいてくれ”と祈ってました。ためればいい脚を使ってくれますから。以前(赤松賞1着)より落ち着きが出ているし、まだ伸びしろもあると思いますよ」と津村。自身にとっても、10年エルムS以来の重賞タイトルを手にして笑顔がはじけた。

見届けた柴崎師も満足げだ。「きょうのメンバーは実力が紙一重だと思っていたし、津村にも“うまく乗った者が勝つよ”と言っておいた。ホントにうまく乗ってくれたね」。前走の阪神JFは10着。敗因はひとつではないが、「これまで大事にし過ぎたかな」と反省の弁を口にする。

かわいい愛娘を、今回はキッチリ攻めた。「それでも体が減らなかった。ずいぶんしっかりしてきたね」と成長ぶりに目を細める。この後はいったん放牧へ出してリフレッシュを図る。同世代の牝馬には、阪神JFを圧勝したジョワドヴィーヴルシンザン記念で牡馬を蹴散らしたジェンティルドンナなどがいて、「強過ぎるよ」と控えめに話した指揮官だが、その表情は明るい。桜の季節が今から楽しみだ。




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