内田博、ゴールドシップで復帰後初重賞V/共同通信杯

「第46回共同通信杯GIII」(芝1800m)は12日、東京11Rに11頭で争われ、好位を追走した2番人気のゴールドシップが、逃げ込みを図った1番人気のディープブリランテ(2着)の外から一気に強襲。1馬身3/4差をつけ、初タイトルを獲得した。勝ちタイムは1分48秒3。さらに鼻差の3着には、スピルバーグ(3番人気)が入った。

 何度も何度も振り下ろされる内田博の右ステッキ。その激励に応え、ゴールドシップが2戦連続重賞2着の悔しさを晴らし、クラシックの主役の座へ堂々と名乗りを上げた。「ゲートの難しい馬なので、それだけに集中していました。普通に出てくれたのが大きかったですね」。ホッとした表情を浮かべた鞍上は「最後は追えば追うだけ伸びてくれましたよ。まだ奥のある馬です」とパートナーをたたえた。内田博は昨年のAJCC(トーセンジョーダン)以来、約1年ぶりの重賞V。その後、5月の大井競馬で落馬負傷。長期療養、リハビリを乗り越え、先月28日に復帰。3度目の挑戦で重賞制覇を決めた。「復帰して間もない段階から、いい馬に乗せてもらった。ありがたいこと。関係者に感謝したい」と神妙に謝辞を述べた。

 また、開業4年目の須貝師は、28回目の挑戦でのJRA重賞初勝利。「なかなか勝てなかったから、本当にうれしい。スタッフや関係者のおかげです」と笑顔がはじけた。本番までにレースを挟むかは未定だが、クラシックという大海へ向け、これ以上のない船出となったことは間違いない。