急死/スプリンターズS勝ち馬スリープレスナイト
【競馬ニュース】
JRAは2日、08年のスプリンターズS(GI)など重賞3勝を挙げ、現役引退後はノーザンファームにおいて繁殖馬として繋養されていたスリープレスナイト(牝8)が、同日11:00時頃、ノーザンファーム(北海道勇払郡安平町)で右橈骨々折のため死亡したと発表した。
同馬は、父クロフネ、母ホワットケイティーディド(その父Nureyev)という血統。栗東・橋口弘次郎厩舎からデビューし、4歳時に本格化すると、重賞3勝を含む5連勝で08年スプリンターズSを制覇。鞍上の上村洋行騎手に初のGIタイトルをプレゼントした。通算成績は18戦9勝(重賞3勝)。
引退後は繁殖入りし、初仔(現1歳)にディープインパクト産駒の牝馬を産んでいる。
【吉田勝己氏(ノーザンファーム代表)のコメント】
最優秀短距離馬としての表彰も受けた名牝で、繁殖馬になった後も2頭目の仔馬を1月23日に無事出産したばかりの出来事で、大変残念に思います。幸い、現1歳馬と当歳馬にディープインパクトの産駒がおりますので、その馬たちに頑張ってもらいたいと思います。多くのファンがいた馬ですので、残された産駒も同様の応援をよろしくおねがいいたします。
きさらぎ賞!ワールドエース、新コンビとの呼吸はピッタリ
仕切り直しの一戦だ。ワールドエースは新たにコンビを組む小牧が騎乗し、栗東坂路で併せ馬を行った。先行するサトノシーザー(3歳新馬)を追いかけ、序盤は緩やかなペース。人馬の呼吸はピッタリで、馬体を並べても手綱を持つ手は動かないまま。終始楽な手応えで4F54秒0-39秒7-12秒7を計時した。
乗り心地の良さに、小牧も非凡な能力を感じ取る。「行きたがると聞いていたが、思っていたより落ち着いていたし、乗りやすい。ハミ受けも良かったね。乗り味がいいし、すごく素軽い動きをする。普段通りに走れれば、いいレースができるのではないか」と期待を膨らませる。「時計も予定通りといった感じ。ジョッキーにはいいイメージで乗ってもらえると思う。元気じゃないと、中1週でこれだけ追い切れないよ」と池江師。間隔は詰まるが、納得のいく状態で重賞に送り込む。
2戦目の若駒Sで早くも土がついたが、指揮官に悲観はない。「前走は前残りになりやすい馬場で、この馬の通ったところはボコボコしていた。トップクラスの能力がないと、前走のようなレースはできない」。負けはしたが、その脚力は際立っていた。
条件も好転する。今開催からBコースに変わって、差し馬の台頭も目立つようになった。「馬場の内外の有利、不利はなくなった。(前走で)先を見据えて乗ってくれたことは今後に生きる。ここでも力を出し切ることができれば」。衝撃のパフォーマンスで、春の主役へと駆け上がる。
東京新聞杯/フレールジャックはマイルで復活へ
【競馬ニュース】
マイルで復活する。2カ月ぶりのフレールジャックに「大型馬じゃないから仕上げやすい」と友道師。「菊花賞で行かせたから、ユーイチ君(福永)も“押さえる競馬を意識した”って。行きたがっていたけど、ここにつながると思う」と4着の前走にも前向き。初距離に「合うと思うし、いい競馬をすれば今後はマイル路線へと思っているから」と闘志を燃やす。
しぶとさ比べに持ち込みたい。ブリッツェンは東京のマイル戦で2勝。25日には美浦Wで5F65秒7-12秒7をマークするなど、順調な仕上がりを見せている。「1週前はまだ太いかなという感じだったけど、今週やってちょうど良くなると思う。前々での競馬が合っているので、そういう流れになれば」と三浦助手は話した。展開次第ではチャンスがありそうだ。
栗東トレセンニュース/ヒストリカル、クランモンタナなど音無厩舎情報
【競馬ニュース】
サンライズマヌーが先週の3歳500万下を勝ち上がり「少し無理をして中1週で使った甲斐があった」と胸をなでおろす音無秀孝調教師。1月が終わり、ようやく一昨年の全国リーディング1位厩舎のエンジンが掛かってきた。
そのサンライズマヌーは2月25日のアーリントンC(阪神芝1600m)を予定。今回の勝利については「少しハミを噛むところはあったけど、折り合いに関しては合格点。次走に繋がる走りをしてくれたし、なんとか賞金加算して、NHKマイルCに行きたい」と師。
そして今週も楽しみな馬が揃っているが、やはり注目はきさらぎ賞を予定しているヒストリカル。「スタートが遅いから、コーナー4つの競馬でペースが落ち着くと展開的にどうしても不利になる。そういった意味で直線の長いコースに替わることはプラスになるはず」と師は距離短縮よりもコーナーが2つでペースが上がって、直線も長い京都芝外回りに期待する。
日曜日の小倉芝2000mの未勝利戦を予定しているダノングーグーは鞍上が中舘英二騎手に乗り替わり。師は「これまでは後方からのレースが続いていたけど、乗り手が替わることでレースぶりに新味が出てくれれば」と期待。
同じく日曜日の京都芝2200mの未勝利戦を予定しているクランモンタナは初ブリンカーでC.デムーロ騎手が騎乗。「最終追い切りにはジョッキーに跨ってもらうつもり。感触を知っておいてほしい」とのこと。
前走7ヶ月ぶりの休養明けで30キロの馬体重が響いたヒーローは土曜日の京都ダート1200mの4歳上500万下。「馬体は太かったけど、そもそも500万下にいるような馬じゃない」と素質を高く評価。引き続き岩田康誠騎手で勝利を狙う。
また土曜日の京都ダート1800mの新馬戦にはオウケンイチゲキが福永祐一騎手で出走を予定。近親には2001年川崎記念を勝ったレギュラーメンバーや2003年川崎記念を勝ったカネツフルーヴがいる良血だが「調教の感触がいい。ダートもいいと思うけど、あとは距離だけ」と懸念材料もあるようだが、新馬に対して控えめな師にしては手応えを感じているようだ。
川崎記念-スマートファルコン9連勝、ドバイWC挑戦へ/
交流重賞「第61回川崎記念・GI」(ダート2100m)は25日、川崎11Rに12頭で争われ、好発から注文通りハナに立った単勝1.1倍の1番人気スマートファルコン(JRA)が悠々と逃げ切り、一昨年のJBCクラシックから続く重賞9連勝を決めた。勝ちタイムは2分10秒7のレコード。4馬身差の2着は好位の内めを追走した5番人気のランフォルセ(JRA)、さらに4馬身差の3着には2番人気のフリオーソ(船橋)が入った。
武豊は「この馬場だから(時計は)出るかと思ったけど、強かった。今年の初戦、絶対に落としたくはなかったからね」と安どの表情。「前回とは状態が違った。向正面でムキになるところがなかったので、ちょっとゴーサインを出したけど、最後の3コーナーではいつもと同じだった」。昨年末の東京大賞典では鼻差の辛勝。年齢的な衰えをささやかれたが、王者は何も変わっていなかった。
グレード制導入後の重賞9連勝(重賞以外の勝利を挟まない)は、オグリキャップ、タイキシャトル、テイエムオペラオーを抜いて日本新記録。もう国内にとどまっている器ではない。小崎師は「やるだけのことはやった。レーティングはトランセンドより下だけど、選出されたら行きたい」と、直行でのドバイWC(3月31日・UAEメイダン)挑戦の意思を固めた。
ファンからの「ドバイ」コールに、武豊も「実力は世界クラス。ぜひ行ってみたい」と呼応する。このあと放牧に出されるスマートファルコンは、WC日本馬連覇の夢を見ながら吉報を待つ。
栗東トレセンニュース/トシハート、ゲート試験合格
【競馬ニュース】
伯父に2002年、2003年と目黒記念を連覇したトシザブイがいるトシハートは「入厩して2週間ほどでゲート試験に合格。素直なところがいいし、走ってくると思うよ」と音無秀孝調教師。順調なら今開催の京都でデビューする予定となっている。
また2010年スワンSの勝ち馬マルカフェニックスの半弟にあたるカフジモリがようやくゲート試験に合格。「怖がりなところがあるので、その面が解消してくれば走る」と中竹和也調教師。先週のゲート試験に合格した3歳馬は以下の通り。[取材:井内利彰]
1月18日
カフジモリ
スズカアーサー
トシハート
フジヤマパレード
1月19日
アグネスビスタ
エーケーベガ
オマモリ
キクノラフィカ
キャニオンリンダ
コマノガレオス
コールミーシュガー
タガノアイチャン
チーティンハート
ベンザイテンイモン
メイショウヒマツリ
1月20日
アグネスプリキュア
ウインサーガ
コーナーポケット
サトノシーザー
スズカパートナー
セトノアイガー
ゼンノギンタデン
テーオーレジェンド
リバーチケット
死去/小島貞博調教師
【競馬ニュース】
JRAは24日、小島貞博調教師(60歳)が23日午後6時36分、滋賀県栗東市内の病院で死去したことを発表した。
小島貞博(こじま さだひろ)調教師は、1971年に栗東・戸山為夫厩舎から騎手としてデビュー。1982年にはキングスポイントで中山大障害を春秋連覇し、ミホノブルボンとのコンビでは1991年朝日杯3歳S(GI)や、1992年には皐月賞(GI)、日本ダービー(GI)の2冠を達成。1994年にはチョウカイキャロルでオークス(GI)、1995年にはタヤスツヨシで史上10人目となる日本ダービー(GI)2勝目を挙げ、騎手として通算4722戦495勝(重賞27勝)の記録を残した。
2001年に調教師免許を取得、2003年に厩舎を開業すると、2005年にテイエムドラゴンで中山大障害(JGI)を制するなど、調教師として1705戦137勝(重賞5勝)の記録を残した。1月15日の山科Sをシゲルソウウンで制し、今年初勝利を挙げたばかりの訃報となった。