きさらぎ賞/オルフェーヴル池添「力はクラシック級」

成長の階段を一歩ずつ上がっていく。オルフェーヴルは厩舎ゆかりの血統馬。なかでも、代表格となるドリームジャーニーの全弟だけに、寄せる期待は大きい。「血は争えないですね」。そう話す池江寿師の言葉には、いい意味も悪い意味も含まれている。

左回り(新潟)のデビュー戦では、内へもたれながらも先頭でゴール板を通過した。しかし入線後に鞍上を振り落とす、やんちゃな面を見せた。「レースに行ってひょう変した。父のステイゴールドも、兄のドリームジャーニーも左回りは良くなかった」と師は苦笑いする。

ただ、性能の高さもこの血統らしさだ。「能力は相当だと思う。ジャーニーは4歳までカイ食いが安定しなかったけど、この馬はカイ食いがいいからやりやすい。精神面が成長すれば、ジャーニー級になるよ」。完成される日を心待ちにする。

そんな素質の一端を見せたのが、前走のシンザン記念だ。惜しくも2着に敗れたが「1頭だけ違う脚だった。まだ折り合いも完全ではないけど、力はクラシック級です」。成長を肌で感じ取った池添は胸を張る。

今回は未知の1800m戦。前走から1F距離が延びることに「折り合いをしっかりとつけたい」と主戦は強く口を結ぶ。重賞タイトル奪取へ-。偉大な兄の背を追って、成長を重ねていく。

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