種牡馬入りへドバイWC覇者ヴィクトワールピサ引退

今年のドバイワールドCを制したヴィクトワールピサ(牡4歳、栗東・角居)の引退が28日、明らかになった。27日夜にオーナーの市川義美氏と、社台ファーム吉田照哉代表が協議し、決定した。来春から北海道安平町の社台スタリオンステーション種牡馬となる。

 管理する角居師は「今秋の結果が奮わなかったことについて、馬に対して申し訳ない気持ち。ただ、大きなケガもなく無事に牧場へ帰すことができるのはありがたい。種牡馬として大きな仕事があるし、生産界の期待は大きい。新しい門出を祝いたい」と語った。市川氏も「WCに出るだけでもうれしかったのに勝ってくれた。早く二世が見たい」と産駒の誕生を心待ちにしていた。

 昨年は皐月賞有馬記念でGI2勝。凱旋門賞にも挑戦した(7着)。4歳となった今年は、ドバイワールドCで日本馬として初めての世界制覇を達成。しかし、香港のクイーンエリザベスIIC、再度の凱旋門賞参戦は頓挫し、国内復帰戦となったジャパンCは13着。連覇を狙った25日の有馬記念も8着に終わり、結果的にこれがラストランとなった。

 通算成績は15戦8勝。1月15日に引退式(場所は未定)を行う方向で調整中。